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2014年10月

2014年10月31日 (金)

今週は「この秋一番の冷え込みです」と聞く朝が多かったせいか、

桜や紅葉の色付きが急に進んだように感じます。あの美しい景色に

もうすぐ出会えると思うと心が躍ります。この想いは春の桜を待つ

人の心とよく似ているのかもしれません。

春と秋はよく似た季節であり、また対照的な季節でありますね。

世界が輝きはじめる春とその輝きを失ってゆく秋。人の一生を

四季に例える言葉もよく聞きます。春は春の良さ、秋は秋の良さが

あり、美しい四季のなかに生きてきた日本人はそれぞれの季節に

美しいものを見出してきました。秋はなんだか物悲しいけれど、

心から嫌いだという人も少ないのではないでしょうか。

枯れてゆく秋の風景に心を留めてしまうのは

なんだか不思議でもありますね。
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早くも水仙が芽を出しています




2014年10月29日 (水)

般若心経の頌

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形あるものは すべてこわれてゆく

花のように 人のように 楼閣のように

されど 形なきものは 虚空のように 大空のように

いつまでも 壊れることを知らない

形あるすべてを捨てた心 変わりゆくすべてを離れた心

それが空(くう)の心である

碧の大空のように 空の心は限りもなく 涯もなく

増えることもなく 減ることもない

こわれゆく この世のすべてを離れるがゆえに

生きることにも迷わず つまづくことにも惑わず

ただ すべての畏れを離れる

若葉したたる 日の滴が すべてを包み すべてを育むように

空の心は 何ものをも許し 何ものをも育ててゆく

これは限りなき光であり 楽しみであり 無我のさやけさである

ほがらかなる空の心よ あたたかく滴る空の光よ

                 『般若心経の頌(うた)』 小笠原秀実

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ひとり静かに読めば、心は穏やかになるような、

優しく温かなものが身体に流れるような心に沁みる詩は、

季節は晩秋ですが、暖かでのどかな春の日をふと思いました。

・ ・ 明日のおみくじ  吉

ただつくせ誠の心通じなば堅き岩をもつらぬかん



2014年10月27日 (月)

秋の雷

昨夜の雷には驚きましたね。

ちょうどテレビで日本シリーズ第2戦を見ているときでした。

雨がザーっと降りはじめ、雷がゴロゴロとなりはじめ、家のあたりは

酷いお天気なのに、甲子園球場は何事もなく試合が続いていることが

少しおかしく不思議に思えました。

さて、雷と言えば、「夏」のイメージがありますが、寒冷前線に沿って

発生する雷は季節を問わず発生します。雷は古くは神が鳴らすものと

信じられていたため「神鳴り」が語源であるとされます。よく雷が

鳴っているときに「おへそを出していたら雷さまにとられるよ」なんて

いわれますが、これは寒冷前線による雷雨の場合、その後気温が

下がることが多く、お腹を出していては体調を崩すことから、

そのような言伝えが生まれたとされています。

子どもの健康を思っての言伝えですが、幼心にはとても

怖ろしいことに今も変わりなく、雷鳴とともにおへそを守っている

子ども達はたくさんいるのでしょうね。

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雨は降ったり止んだり

・ ・ 明日のおみくじ  吉

時あせらずゆるゆる考えて事をなしてよし

2014年10月25日 (土)

冬支度

最近は家にひきこもることが多かったので

今朝久しぶりに外に出て、その寒さに驚きました。

たった数日でだいぶ変わるものですね。

街も、歩く人の装いも、冬のものに変わってきています。

スーパーなんかではクリスマスケーキとおせちの申し込みが

とっくにはじまっているようです。

寒くも慌ただしい冬に向けて、なんだか

街ごと準備をしているみたいに感じられます。

最近ようやく我が家でも羽毛布団を出して、

衣替えも少しずつはじめようかというところです。

寒さの厳しい冬を乗り越えるには体の健康が、

たくさんの行事で賑やかで慌ただしい冬を乗り越えるには

心の健康が何よりも欠かせませんよね。

その為にも冬支度をしっかり行って

おもいっきり来る冬を楽しみたいものです。


「冬支度」      藤森 重紀

冬がくる   早々と取かからねばならない

おやじが母屋の北を   幾束もの藁で囲ったように

おふくろが壁の隙間を   障子紙で重ね貼りしたように

祖母が足袋のかかとを   厚手の生地で補修したように

冬が来る前に   精神を頑丈にせねばならない

日々みだりに   悲観もせず楽観もせず

さみしさにも沈潜しない   あるがままの自分を許容し

きびしい冬の   貧しい日ざしにも耐え

夕べにうなだれがちな   そういう自分を励ますために

わたしはわたしを   武装していかねばならない

いちはやく   福寿草のふくらみや

かたかごや水仙の芽吹きに   無言で頷いていたのは

ほかならぬ冬支度の総指揮官   寡黙な祖父であったのだ

祖母に先立たれても   例年ヤトジに手抜かりはなく

偏西風のそよぎに   もっとも敏い人物だった

この祖父に学べ   気持ちが寒風に萎まぬように

ぬかりなく   着々と

わたしは   冬支度にかからねばならない

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明日のおみくじ  末小吉

待人おそし当にすべからず、心配なく帰るべし

2014年10月24日 (金)

家族葬

家族葬 ・ ・ ・                  

 「家族などの近親者のみで行い、近親者以外の儀礼的、

   社交辞令的な弔問客の参列を拒否する葬儀のこと。」

  Wikipedia より

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一度は聞いたことのある言葉ではないでしょうか。ところが

家族葬には決まった定義がなく、「家族葬」という言葉だけが

独り歩きしているというのが実情といわれています。

もともとは、故人との別れの時間をゆっくりと過ごせるように

家族、近親者のみで行うという葬儀のかたちを持ちましたが、

この頃は「家族葬」=「安い」というイメージが先行し、トラブルに

なることもあるようです。また訃報を聞きたくさんの方が参列され、

最終的には通常の葬儀と変わらなかったという声もあります。

家族葬の一番の魅力は亡き人との最後の時間をゆっくりと

過ごせることです。家族葬後に大切にしたいのは亡き人が

生前繋がりをもった人々に知らせ、感謝の気持ちを伝えることです。

核家族化が進み、親世代、子世代、孫世代、それぞれの

交友関係もはっきりと掴みきれないということも多いでしょう。

そのようなときにエンディングノートが遺されていると

迷うことが少なくなるのではないでしょうか。「家族葬」

その名の通り、家族の愛の上にあるものであってほしいと

思います。




2014年10月23日 (木)

冬野菜と霜

〝 露が陰気に結ばれて霜となりて降るゆゑ也 〟

今日は二十四節気の「霜降 そうこう」にあたります。朝晩は冷えますが、

日中はまだまだ暖かな日が多く、気持ちが良いですね。今日から

立冬(十一月七日)までに吹く冷たい北風を木枯らしといいます。

もうそんな頃なのかと思うと「ブルルッ!」と身震いしてしまいますね。

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さて、お寺の周りの畑もだんだんと冬野菜へと変わってきました。

冬野菜の多くは「霜にあたると甘みが増す」といいますね。

これは野菜自身が寒さから身を守るために水分を減らし、糖分を

蓄えているからといわれます。糖度高めて寒さや凍てつくことに

耐えられるようにしているのです。「水と砂糖水だと砂糖水のほうが

凍りにくい」たしかにそんな実験もしたような気がしますね。

寒い中に育つ冬野菜は体を温めるものが多いとされます。

もうすぐ風邪やインフルエンザの季節となります。旬の食べ物から

力をいただいて、健康に過ごしたいものですね。

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・ ・ 明日のおみくじ  吉

おいおい運開けて時とところにしたごうて幸を得べし



2014年10月22日 (水)

桜紅葉

あいにくの雨の空となりました。

この雨は一雨ごとに寒くなる雨となるのでしょうか。

桜の木も紅葉が緩やかに進み、だんだんと枝が透けて見えるように

なってきました。燃え上がるほど真っ赤に染まるモミジの紅葉が

「動」であるなら、桜の紅葉は「静」と言えるのではないでしょうか。

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あきとてもすさめぬ桜紅葉哉  花鳰

桜の葉はそれぞれが独立しているのかのように、バラバラに

色付きます。赤い葉、黄色の葉、緑の葉が混在し、そして

紅葉したものから散って行きます。すべての葉が色付くころには、

多くの葉が散ってしまっているのです。そのせいか桜の紅葉は

それほど話題にはなりません。けれど、その散り落ちた葉は

ひとつとして同じ色、形はなく、艶やかでとても美しく見えます。

「桜紅葉の美しさは散り落ちた葉にある」

そんな言葉に妙に納得の秋となりそうです。


・ ・ 明日のおみくじ  半吉

物事遅れるべからず。旅立ちいそいでよし。

2014年10月21日 (火)

本来の面目

〝 葉落花開自有時 〟

葉落ち花開く自ずから時あり。

中国の仏教書、碧巌録からの一節です。

季節が来れば葉を落とし、また季節が来れば花を咲かせる。

植物は自ずからその時を知り、当たり前のことが真実であり、

それが本来の姿である。自分の本来の姿を仏教用語で

「本来の面目」といいます。

春は花 夏ほほとぎす 秋は月

冬雪さえて 涼しかりけり

「本来面目」と題された道元和尚の詠んだ和歌です。

四季折々の美しさを詠んだ歌であり、春夏秋冬それぞれの

ありのままの姿、本来の面目を詠い込んだ歌といわれます。

人は誰でも本来は生まれながらに「本来の面目」を持っている

とされます。季節と共にありのままの姿を見せる世界のなかに

生きるわたし達は、自分のなかにある「自然のままの心性」を探し、

気付くことが大切なのです。

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・ ・ 明日のおみくじ  小吉

わがこころすべてのことにはげみなば あしきはよきにたちかわるらん

2014年10月20日 (月)

雨の石蕗

102001 秋がすすむと足元に明るい

黄色の花が咲きはじめます。

ツワブキの花です。

花の途切れる晩秋から

初冬にかけて見頃を迎える

ツワブキは、古くから多くの

人々に親しまれています。

艶やかな深い緑の葉と

鮮やかな黄色の花の

コントラストがなんとも

美しいですね。

日陰でもよく育ち、よく映える

花ですから、雨の日のぼんやりと暗い空の下でも輝くように

咲いています。少し影があるほうが美しく見える植物ですね。

雨ふればふるほどに石蕗の花   種田山頭火

今年は例年になく多くのツボミが見られるように思われ、長く

楽しめそうだと楽しみにしております。

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アシンメトリーな花たち


・ ・ 明日のおみくじ  吉

よろこびごとこれよりにちになるほど次第によろし

2014年10月19日 (日)

セイタカアワダチソウ

朝からいいお天気です。

ぽかぽかの陽気が何だか春を思わせて

まさに小春日和といった一日です。

お寺の周りを散歩していたら駐車場に

セイタカアワダチソウが咲いていました。

ひときわ鮮やかな黄色の花が目をひきます。

一時期は秋花粉症を引き起こす原因といわれていましたが、

杉などの風媒花とは違い、虫媒花であることなどが分かった現在、

花粉症にはあまり関係がないといわれています。

いわれのない罪で嫌われていた面もあると思うので

なんだかとてもかわいそうですね。

意外にもセイタカアワダチソウは体内の毒素を出すのに

とても効果が高いそうで、アトピーなんかにもよく効くのだとか。

最近ではその薬効に注目が集まっているそうなので

汚名返上の日も近いかもしれませんね。

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明日のおみくじ  吉

争いごと勝つべし

相手をいたわれ

2014年10月17日 (金)

実りの秋

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初夏に美しい薄紫の花を見せてくれたセンダンが実をつけていました。

楕円形のぷっくりとした1,5センチほどの実です。今はまだ青い実

ですが、葉が落葉するころには褐色へと変わるのでしょう。

同じく初夏に可愛らしい花を咲かせていたノイバラも小さな実を

つけています。春と秋それぞれの魅力がここに感じられます。

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バラの実の花言葉は「無意識の美」。バラの実は
「ローズヒップ」

呼ばれ、昔から女性の美や健康を助けてきたハーブのひとつです。

「無意識の美」という言葉もそこに由来しているのかもしれませんね。

原産地のチリでは「若返りの秘薬」といわれているようですよ。

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初夏のセンダンの花

・ ・ 明日のおみくじ 吉

心だてまじめにしててよろず

しんぼう強くあるべし

2014年10月16日 (木)

山茶花と蜂

墓地に咲く優しいピンク色の101601

サザンカの花、今年も一足先に

開花の季節を迎えました。

やわらかな光を浴びて

とても美しく見えます。

もっと近くで見てみたいと

近づくとなんとスズメバチが。

そういえば、去年もいたように

思います。スズメバチは

確か「肉食」のはずでは?と

疑問も湧きましたが、花の密も

食べるのだそうです。やはり

蜂は蜂、花の蜜はスズメバチにとっても美味しいものだといいます。

なかでもスズメバチの好む花のひとつにサザンカがあるそうで、

きっとこの辺りで一番に咲くこのサザンカは待ちに待ったご馳走と

いったところなのでしょうか。ただ、ミツバチのように巣に蜜を蓄える

といった習性はなく、その場で食べるだけということです。

今の季節、一番攻撃性があるというスズメバチですが、墓地も木々が

多いのでよく飛んでいます。お参りに来られる皆さまもお気を付け下さいね。

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木のてっぺんで鳴くモズ


・ ・ 明日のおみくじ

大吉

物事せいきうにする事あしし

神仏いのりてよし

2014年10月15日 (水)

毎日が旅

九月病なんて言葉も聞きますが、

秋はやる気が出る季節でもありますね。夏の暑さも

過ぎ去って、夏の間億劫だった用事もなんなく片付きます。

あちらこちらで秋祭りがあるせいか町は活気付いていますし、

催し物や展覧会も多いので外に出ることも増えますね。

わたしは夏の暑さにとても弱いので、気温が下がってくると

冬眠から覚めた生き物のようにせっせと活動を始めます。

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『毎日が旅』         葉祥明

一歩家を出たら 
それはもう旅だ!

遠くても近くても 旅先では

必ず何かが起こる 何かと出会う


秋は高く澄んだ空のように

ココロも軽く、ウキウキとした気分で過ごせるのは

意外と秋なのではないかなと思います。


・ ・ 明日のおみくじ  吉

失物出づべし、急にさがして出でざれば時を経て出づべし

2014年10月14日 (火)

台風の名前

昨日の台風19号、徐々に進路を東寄りにと

変えていったことによって、この辺りは直撃を免れました。

それでも、落ち葉や木くずなど落し物がたくさんです。

さて、この台風、日本では19号と呼ばれていますが、
アジア名を

「ヴォンフォン」といい、マカオの言葉で「スズメバチ」という

意味を持ちます。とても怖い名前でありますが、

これは日本ほか14か国等が参加する台風委員会という

政府間組織によって名付けられるのです。

2000年より始まり、各国があらかじめ登録してしておいた

140個の名前を順番に用いて繰返し使うそうですよ。

日本は10個の名前を登録しており、すべてが「テンビン」や

「クジラ」などと星座に関する名前となっています。

国によっては名所の名であったり、神の名であったり、動植物で

あったりと各国バラエティーにとんでいます。最近ですと

台風17号が日本命名「カンムリ」と呼ばれたそうです。

台風一過の青空に「昨日の台風はスズメバチだったのか」と

分かるような分からないような思いを持ちました。

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夕刻のいろいろな雲模様

・ ・ 明日のおみくじ  吉

待ち人来る、すこしおそくとも仕合せよし


2014年10月13日 (月)

台風19号

台風がくるという割には朝には

雨が止んで晴れ間が見えたりと

なんだか不思議なお天気で、

本当に台風が近づいているのかも怪しく思っていましたが

お昼前から風が、お昼過ぎには雨も強くなってきました。

早くなったり遅くなったりしながらも

台風はちゃんと近づいてきているんですね。

ニュースなんかでは怪我をした方も多いそうです。

強風で急にしまった扉に手を挟んで

指を切断してしまった子もいるとか。

他人事だと思わずに身近なところでも十分注意したいですね。

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2014年10月12日 (日)

一難去ってまた一難

テレビでやっている台風情報なんてどこ吹く風。

というようにとてもいいお天気です。

ちょっとあたりを歩いただけで汗がにじんできました。

お墓参りに来られている方も多く、

いつもよりなんだか賑やかな雰囲気でした。

最新の台風情報では13日に九州接近上陸らしいです。

この間台風が来たと思ったらまた新しい台風。

まさに一難去ってまた一難ですね。

折角の3連休ですがお家でのんびり過ごすのがよさそうです。

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明日のおみくじ  吉

人の相談にすぐのるべからず

2014年10月11日 (土)

ふるさと

故郷と聞いてどんな場所を思い浮かべますか?

ほとんどの方は、自分が生まれ育った場所を挙げると思います。

昔は「以前、都などがあって栄えていたが、寂れてしまった土地」のことも

「かつて、一度でも行ったり、住んだりした土地」のことも

ふるさとといっていたそうです。

二つめの一度でも行ったり、住んだりした土地をふるさとと呼ぶ感覚は、

今よりも土地を行き来するのが大変だった昔ならではですね。

苦労してたどり着いた場所だからこそ

思い入れも強く、愛着もわいたのでしょう。

交通手段が発達し、気軽にどこでも行けるようになった現在では

その土地その土地に対する愛着は、昔より薄らいでしまいました。

ここもふるさとだと思ってその地を踏みしめてみれば、

見える景色も変わってくるかもしれません。

そしていつか、自分の故郷みたいに懐かしく、

愛おしく思い出せる場所になるかもしれませんね。

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明日のおみくじ  吉

ふしん、いえうつりその外よろこび事よろずよし

2014年10月10日 (金)

喫茶去

温かいお茶が恋しい季節になってきましたね。

禅に〝喫茶去〟という言葉があります。お茶席の掛け軸にも

よく使われる言葉です。「まぁ、お茶でも飲みなさい」そんな意味を持ち、

なんともほっとさせられる言葉に思います。

禅の公案に「趙州喫茶去」というものがあります。

趙州和尚の元に教えを求めて修行僧がやってきました。

「ここへ以前にも来たことがあるか?」趙州は尋ねました。

修行僧が「あります」答えると「喫茶去(お茶をおあがり)」といいます。

またある日、違う修行僧が訪ねていました。

趙州は「ここへ来たことがあるか?」と尋ねます。修行僧は

「今日が初めてです」と答えます。趙州はやはり「喫茶去」といいます。

初対面でもそうでなくても「喫茶去」という趙州の言葉を不思議に思った

その寺の院主(管理職)の和尚が、「どうしてですか?」と

趙州に尋ねました。すると趙州は「院主さん、喫茶去!」というのです。

なぜ三人三様ではなく、三人一様に趙州があいさつをしたのかと

いうことが、この公案となっています。

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それぞれ立場が違えど、すすめるお茶の味に上下はなく、

無心になってお茶をすすめるのが「喫茶去」だといいます。

人は自分にとって大切な人は丁重にもてなしたり、そうでない人は

適当にあしらったりしがちです。そうではなく、常に真心を持って

平等に接しなさいと教えてくれているのです。茶室のなかは

皆平等という精神に繋がるのが「喫茶去」の真髄なのです。




2014年10月 9日 (木)

どんぐり

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お墓への参道にはドングリの落ちている数が

増えてきました。大きいのやら小さいのやらいろいろありますが、

日本にはドングリの出来る木が20種ほどあるそうです。

数えきれないほどのドングリも多くは好んで食べる昆虫や

小型の哺乳類、鳥などのエサとなりますが、運良く残った実からは

根や芽が出て、小さなドングリの木が生まれます。アニメ

1009 「となりのトトロ」のなかで、

ドングリが発芽し、大木に

なっていく様子を描いた

シーンがありましたね。

あのシーンが好きで

子どものころドングリを

庭に植えようとしたら、

「大きくなるんだからやめて」と母に言われた記憶があります。

マンションの庭だったので無理もなかったのですが。

墓地にもあちらこちらでドングリの赤ちゃんが芽を出していますが、

定期的に草刈りが行われるので、大きくは育っていない様です。

今、大きな木も、もともとはひとつのドングリだったんだなぁと

思うとなんだか感動的ですね。


2014年10月 8日 (水)

寒露

〝 陰寒の気に合って 露むすび凝らんとすれば也 〟

今日は二十四節気の「寒露」にあたり、露が冷気によって

凍りそうになるころとされています。このあたりでは凍ることは

まだありませんが、朝露がキラキラと光っている風景は美しいですね。

ここ数日の朝晩の冷え込みはいよいよ季節が進んできたことを

思わせ、自宅の猫たちも布団にもぐり込んでくるようになってきました。

暦の上では晩秋となり、秋の女神である竜田姫の織る錦の風景まで

あと少しでしょうか。

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さて、今晩は「皆既月食」とのこと。澄んだ空に浮かぶお月さまの

隠れる様子を楽しみにしたいですね。月食とは太陽と月の間に地球が

入り、その影が月にかかることによって起きる現象です。

影がかかるということなのでお月さまは見えなくなるのではなく、

暗く赤みを帯びた姿となり、神秘的に妖艶に見えます。

月の光が弱まることで、普段は見えない星も見えるのだとか。

澄んだ秋の夜空の天体観賞はいかがでしょうか。


・ ・ 明日のおみくじ  吉

決して人にだまされるべからず。待ち人おそし。

2014年10月 7日 (火)

秋色の風

秋晴れの良いお天気となりました。

朝晩のひんやりとした空気、日中の少し汗ばむ陽気。

体調を崩しがちな季節、お変わりありませんでしょうか。

だんだんとイロハモミジの葉は緑と赤の混ざった鈍い銅葉色と

なってきています。秋は色鮮やかな季節となりますが、

風にも四季により色があることをご存知でしょうか。

春は芽吹きの草木を撫でる「青の風」、夏の日差しを吹き抜ける

「朱の風」、そして、冬の静かな風景に吹く「玄(黒)の風」。

秋の風色は「白」です。白は色が無いとされ、秋風は

「色無き風」とも呼ばれます。

吹き来れば身にもしりけり秋風を 色なきものと思ひけるかな

                                  紀友則


色鮮やかな秋が過ぎ、晩秋の寂しげな風景に
吹く風を

色無き風と呼んだ、いにしえ人の言葉の紡ぎ方、感性は

とても素敵ですね。


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・ ・ 明日のおみくじ  吉

気性はよそ目には見えねど必ず大きな望あり 

2014年10月 6日 (月)

風船唐綿

台風一過の青空とまでは1006

なりませんでしたが、

この辺りでは朝には

落ちついたお天気となり、

ほっとしました。

さて、手の空いている時に

墓地の継承者調査を進めておりますが、

墓地に咲くいろいろな草花には驚くばかりです。

10062 白地に淡い紫のこの

花はなんでしょう?

これは

「フウセントウワタ」の

花なんですね。

フウセントウワタとは

この季節、花屋さんや

花生けでよく見かける

黄緑色のトゲトゲの

ついた風船のような枝ものです。その花なのですが、グロテスクにも

思える風船のような実と比べると、なんて可愛らしい花なのだろうと

驚きました。花言葉は「楽しい生活」、実は「いっぱいの夢」とあり、

なんだかユニークな草姿にぴったりでウキウキするような言葉ですね。

実が弾けると中からフワフワの綿毛のついた種が登場します。

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フウセントウワタの実
          Wikipedia より


・ ・ 明日のおみくじ  末吉

心静かに時節を待たばついに幸来る

2014年10月 5日 (日)

狗尾草

最近は道を歩いていると狗尾草(えのころくさ)をよく見かけます。

墓地にもたくさん生えていました。

小さな稲穂のようにそよそよと風に揺れています。

えのころ草は「犬ころ草」が変化したもので、

穂が小犬のしっぽに似ているところからこう呼ばれるようになりました。

犬ころとは小犬のことで、昔は大きな犬を「犬」と表し、

小さな犬は「狗」という字を使いました。

そこから「狗尾草(いぬころくさ)」となったそうです。

またの名を猫じゃらしともいいますね。

こちらの方が聞きなれているという方も多いのではないでしょうか?

猫をじゃらして遊ぶと喜ぶところから付いた名前です。

名前の由来に、一番身近な動物である犬と猫が使われるなんて、

それだけ人にとっても身近な雑草なんですね。

ちなみにこの草、花言葉もちゃんとあります。

「遊び」「愛嬌」ですが、これも名前の由来を考えると納得ですね。

風になびく様子はすっかり秋の風景です。

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明日のおみくじ  吉

よろこびごと十分よし

えんだんとげてよし急ぐべし

2014年10月 4日 (土)

陽月

台風18号が近づいていますね。

6日には西日本にも上陸するそうなので、

もしもの時の備えをしっかりしておきたいです。

神無月・神在月・木の葉月・小春・時雨月などなど

月にはそれぞれたくさんの異名がついていますよね。

最初に出たのは10月の異名のほんの一部です。

そんな10月の異名のひとつに「陽月」というものがあります。

陽月の「陽」は太陽の陽ではなく、陰陽道の陽です。

何でも、ちょうど10月で陰が終わり、陽がはじまるからだとか。

それでも台風が多いこの月。

台風一過の澄み切った青空をみると、

太陽の陽で「陽月」といってもおかしくないかもしれませんね。

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どんぐりの季節がやってきました






明日のおみくじ  吉

やうつり、ふしんなどよし

2014年10月 3日 (金)

多生の縁

「袖振り合うも多生の縁」

道行く中で袖が触れあうような些細なきっかけで出会った人も、

多かれ少なかれ「縁」であるから、大切にしなくてはいけない。

という意味で捉えられがちな言葉でありますが、それは音の響きが

「たしょう(多少)の縁」だからなのでしょう。

「袖振り合うも多生の縁!仲良くしましょうよ!!」

テレビドラマでもよく出てきそうな言い回しですね。

この「多生の縁」
という言葉は仏教用語であり、この世に生まれる

までの輪廻の上で結ばれた因縁のことを指し、前世で結ばれた縁と

いうことになります。人の縁というのは「偶然」ではなく、長い輪廻の

縁によって定められた「必然」だというのです。

といっていますとなんだかとても難しい話になってくるのですが、

わたしたちは縁あって出会い別れることもありますが、それもまた

何かの縁で、今この世で紡いだ縁はいつか転生したときにまた

その時の縁として繋がるのでしょう。

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それぞれがすべて大切なもの

2014年10月 2日 (木)

秋祭り

十月に入り、今年も残すところあと三ヶ月となりました。

来年のカレンダーなども店頭で見かけるようになりましたね。

お寺でも来年の法要予定も少しずつ伺うようになってきておりまして、

間に合わせではありますが、ついに来年のカレンダーを作りました。

「来年の事を言うと鬼が笑う」といいますが、そろそろ鬼も笑わない

ころになってきたというところでしょうか。

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さて、十月は秋の収穫を感謝する
秋祭りがあちらこちらで

行われますね。夜毎に聴こえる太鼓の音も本番が近づくにつれて

気合の入った音にかわっていきます。慶明寺の近くにあります

平野八幡神社では10月11日、12日と秋祭りにあたる例祭が

行われるそうで、神輿の巡行も見せ場のひとつとなります。

秋祭りが終わるころ、いよいよ秋も深まって来たなぁと

感じることができるでしょうか。


治まる御代に神様の めぐみ仰ぐや村祭

ドンドンヒャララ ドンヒャララ  ドンドンヒャララ ドンヒャララ

聞いても心が勇み立つ               「民謡 村祭より」



・ ・ 明日のおみくじ   末吉

苦労多けれど落ちつく先はよろし、決して望を失うべからず

2014年10月 1日 (水)

千日紅

100101_2 千日紅が墓地で咲いています。

花持ちがよく、ドライフラワーに

すると数年はきれいな状態で

楽しめます。千日、約三年は

美しい紅色を保つということが

花名の由来となったことは

有名なところですね。

「変わらぬ愛」という花言葉も

素敵です。花持ちの良さから

仏花にも好まれ、こぼれ種

からの花が、年々墓地で

増えているようです。

千日紅とよく似た名前の花木に、百日紅 さるすべり があります。

サルスベリは夏の暑い間、次から次へと鮮やかな花を咲かせ、

百日美しいという百日紅の由来になっています。花にはその花の

特性から、名がつけられたものも多く、馴染みのあるところですと

日々草、百日草がありますね。次々に花を咲かせる日々草。

花期の長い百日草。あまり知られてはいませんが、牡丹は

二十日草 はつかぐさ という呼び名を持ちます。

二十日間楽しませてくれるということなのでしょうね。

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